蔵元訪問 <2004年2月〜浪の音〜
2004年蔵元訪問第二弾は
滋賀県の
「浪の音」「松の司」です。

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浪の音〜浪乃音酒造株式会社
〒520-0242 滋賀県大津市本堅田1-7-16
TEL 077-573-0002 FAX 077-573-4948
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京都から電車で約20分。
車窓から見える琵琶湖。
そのほとりで造られていました。

石高わずか300石。
一升瓶で30000本。
貴重ですね。

兄弟三人といとこが一人。
あとパートさんが数名。

私がお邪魔した2月23日はもうすでに甑倒し、すなわちメインの造りは終わっていました。
あとは今搾らんばかりのタンクが数本でした。
残念ながら造り仕事の最中は見れませんでした。
あとは根掘り葉掘り聞きまくってきました。
(キクのはお酒だけでよかったかな?)

ここの蔵人さんは兄弟だけなので、一般の酒蔵さんだと米作りを終えた杜氏さんを待つのが普通であるのですが、米が入り次第、酒造りが可能なのです。
と言うことで、10月の中には始まったらしいです。
ただ、今回は10月でも暑い日が多く苦労したらしいです。

酒母は低温でなるべく発酵させないように造っているらしい。
味をお酒にじっくりもたせて、しかも粕をたくさん出す造り。

造ったことはないので、詳しくはっきりと判断できるわけではないが
とにもかくにも贅沢な造りをしているように思える。
粕を出すと言うことはお酒の量がたくさん出来ないわけで、
まさしく丁寧に丁寧に造られているのです。

蔵の方曰く、お酒の中に味を全て入れてしまいと。


麹の作りも蓋と箱の両方を使い分けて造っていました。
この麹は吟醸以上にはコクバンモヤシを用い、その他には違う麹菌を使用していた。
とにかくここの蔵は造りの全てにおいて事細かにデータを取り、いろいろと使い分けていた。

仕込みは基本的に600キロの小仕込みで行われていました。
このほうがモロミの状態がつかみやすく造りやすいと言ってました。
だからと言って、300キロで仕込んだ場合は小さすぎて逆に造りずらいとのこと。
ここは600キロが一番と言ってました。
倍のタンクもあるらしいですが。

あと、ここは「愛山」を数年前から造っている。
初めはあまり使われていないような(ここの蔵では新しい)米を探していたらしい。
奇遇にも「愛山」を手に入れたみたいです。
もともとは剣菱の普通酒用に使われていたとのこと。
ただ米価は山田錦よりも高価とのことでした。
価格は抑えたいが抑えきれないとも言っておりました。
この米も入手が簡単ではなく、一度は入らなくなりそうだとことでした。
ただご縁があるみたいで、再度違うルートからも入ったらしいです。
ご縁は入手だけではなく、造り自体も非常に相性が良いみたいです。
今ではこの蔵の人気銘柄になったらしいです。


造っているお酒の中で関西の料飲店さんでPBで出される予定のお酒のタンクがありました。これは皆さんが仕事を終えて夜中に蔵入りをして、仮眠をとり、朝早く洗米をして、蔵人さんと一緒に食事をとり、そしてまた仕事に戻って行くようなお酒もありました。
これは何だかうらやましい気がしました。
まさか札幌からつくりに参加しに・・・そしてその日のうちに戻る・・・
ちょっと厳しいかな・・・?

余談ではありますが、ここの蔵は地元に貢献の一環として夏場は鰻やさんを開業するらしいです。
確か6月から9月までの限定営業とのことです。
周りの方と協力をしての開業と言ってましたが、以外にも夏場にすることが少なく思い切ったとのことでした。
お近くにその時期に行かれる方がいらっしゃいましたらぜひお立ち寄りを!

上手く表現は出来ませんが、とにかく熱心です。
また一つファンになった蔵が出来ました。

アー、早くこのお酒の会を開きたいものですね・・・・


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